安住院

8月15日送り火法会の案内

送り火法会案内

塔婆と送り火法会

塔婆は当院では年忌法要の際に開眼を行い、墓所へ置いて帰ります。塔婆は五輪塔そのものであり、佛様(佛像)であります。その塔婆を開眼するということは、佛像を一体建立することと同じであり、故人の為にその全ての功徳をお供えするということであります。

五輪塔の下から、ア(地大)・バ(水大)・ラ(火大)・カ(風大)・キャ(空大)という梵字(古代インドの文字)を記し、五大を以って、六大を表します。第六識大は、先の五大が各々含まれ、五大といえば識大が含まれています。世界も宇宙・森羅万象、佛様も人間もこの五大が集まり和合して出来ています。この世界、佛様、人間も実にこの同じ五大から成り立っています。五大を色・心(肉体と心)と分けて言えば色たる物質即ち肉体は地・水・火・風・空の五大を表として記し、識大たる心を裏として、両面整うことが大切であります。

塔婆は表裏からなっており、表のキャカラバア五字は色(体)を表し胎蔵界を意味し、裏のバンは心を表し金剛界を意味します。そして、両面で作られている様に佛様も人も色と心より成り立っていて、人の迷い全てを除けば両者は同じであります。これが、「即身成佛」という真言宗の教えの根本であります。

塔婆の功徳

◯一基建立するのは佛像を一体建立するのと同じ功徳があります。

◯佛様と人は肉体・精神において根本は同じであります。人は尊く他の人も同じく尊いいので尊敬心と愛の心が起こります。

◯故人・佛様に対して報恩と感謝の念が起こると共に想いを形にするということは、他の人が見てその想いが伝わり、自利・利他の功徳であります。

◯清き心にて供養を行えば、大小の罪業を浄化されると共に無量の福智を獲ます。

◯供養の為に建立すれば、廻向(善行の結果)功徳の力と相俟って、迷い苦しむでいても、楽処へ救い上げ安楽を得て佛果へ進みます。

◯供養された故人は元より、その隣の故人もその塔婆を見て、お経を聞くことにより佛果を得て歓びます。

迎え火は故人・先祖が家にお盆に帰るのに迷わない様に焚き、あの世に無事に帰れる様に願い送り火を焚きます。送り火法会ではこの経木塔婆を供養しその後に送り火として炊き上げます。その功徳は、帰る故人へ、我々残された人たち、生きとし生きるものへの報恩謝徳であります。

初めての法会になりますので、どんな法会になるか楽しみです。

皆さんのご協力をお待ちしております。

瀬戸内三十三観音霊場 第十二番礼所
真言宗 瓶井山 禅光寺

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